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世界一の松盆栽と植木の里 鬼無

Q&Aコーナー 植栽(しょくさい)の秀才へのインタビュー

Q1.一言に植木と行っても、時代とともにうつりかわりもあると思うのですが?最近の庭園の傾向というものはありますか?
A1.最近はミニ庭園が増え、背丈の低い庭木に人気があります。昔は、大変高価だった大きい樹木が売れなくなり、一時よりとても安くなっています。広い庭のある方なら、大きいものを手に入れやすいですよ。
Q2.どんな庭木が人気があるのですか?
A2.盆栽を庭に植えるというのが多くなってきました。盆栽にしては大きすぎるが、今までの庭木というには小振りなものが、ミニチュア庭園やマンションの中庭などには、ぴったりとくるのです。
Q3.最近の庭木の流行といいますとどんなものですか?
A3.昔は、モミジやツゲと決りきったものが多かったのですが、最近は、ハナミズキのように夏に花が咲くものや、ガーデニングの流行で、洋ものが売れるようになりました。
個人の好みが多様化し、昔からの決りごとが無くなりましたね。
昔は、一家の主の男性が、ここにこれを植えて、向こうにはこの木と、采配を振るっていましたが、最近は奥様が指導権を握っていて、女性の意見で決ることが多くなりました。
Q4.庭造りなどは、景気の影響を受けやすいのでは?
A4.そうですね。バブルがはじけてから、ミニ庭園が多くなったこともそうですし、公共も個人も、庭の手入れの回数が減ってしまいました。ですから、手入れの簡単な庭木に人気がでてきました。
Q5.手入れの簡単な庭木と言いますと?
A5.松などは、素人が手入れをしにくい木なのですが、マキの木などは手入れが少なくてよく、素人がしても簡単です同じ松でも、盆栽の五葉松を庭へ増える人も増えてきました。
五葉松は、成長が遅いので、2~3年放っておいても、そんなに姿は変わりません。手入れをおこたって、手遅れになったということが少ない松です。もちろん、手を入れれば入れるほどより美しい姿にはなりますが。
Q6.香川の県木はオリーブですが、オリーブの人気はいかがですか?
A6.ガーデニングブームで、ちょっとしたおみやげになるオリーブは大流行しました。(いつまでも記念に残る香川のおみやげっていいですよね。)
Q7.今年(平成12年)の流行はありますか?
A7.手入れが簡単で香りがあるので、シマネリコというのが、昨年から今年にかけてブームになっています。
Q8.ハーブのように、香りのある庭木っていいですね。
A8.庭木の花の香りは、季節感があっていいですね。昔からキンモクセイなどは、根強い人気があります。
Q9.植木のお仕事をしていてのご苦労はどんなことでしょうか?
A9.最近は、住宅が密集しているし、ご近所のことを考えて、庭木の予防が一番大変です。空中散布は、隣の方や通行の方まで嫌な顔をするので、庭木にふりかける薬から、木の根元にかけるものへと、予防の形も変わってきました。予防に悩んでいらっしゃる方は、ご相談下さい。
Q10.ところで、どうしてこの道に進まれたのですか?
A10.はじめは、盆栽に憧れて盆栽の仕事を10年、やっていたのですが、庭木の松に、盆栽にするように針金などをかけて、形を整えてほしいという要望が多くあり、盆栽の技術を持っているので、岐阜や京都や奈良と、出張することがおおくなりました。田中角栄の列島改造論が盛んに言われていたころは、庭木の松に錦鯉が、お金持ちのシンボルのようなステイタスのようなものでした。そこで、鬼無の盆栽の技術が、植木の世界で全国に流れていったのです。
Q11.時には高いところに登って、危ない目にも会うのでは?
A11.今まで私は一度もありませんが、同業者で落ちた方もいます。しかし、今では、危険な仕事になると、ヘルメットや安全ベルトをつけて行っています。
Q12.植木の市も、昔とは違ってきましたね。
A12.昔は植木の根をこもでつつんだりしていましたが、最近ではポットに入れたものが多くなってきました。小さいものからはじまって、どんどんと大きいものまでポットに入るようになりました。ポットの方が、手軽にあつかうことができて、植えてからも手間がいりません。
Q13.植木の時期ってありますか?
A13.理想としては植木は10月からで、夏の暑いときなどは相応しくありません。落葉樹は、葉が落ちてから行います。
Q14.このお仕事をして良かったと思うことは?
A14.手入れをした後、みなさんが喜んでくれることです。庭木の手入れをした後、ゴミもきちんと片づけてさっぱりとした庭を見て、「奇麗になったわ、ありがとう。」と言葉をいただくと、この仕事をして良かったなあと、つくづく思います。
ところで、庭木の手入れは、年に一度はしたほうが良いですよ。二年に一度だと、美しく手を入れるというより、その木をかろうじて持たせるということになり、手間もかかります。かえって毎年、手入れをしているほうが安くつくことになります。

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